アイカツスターズ!74話「ふわもこ☆フレンズ」感想 キャラの掘り下げが完璧!神回やね
今回はなんの衒いもなく神回です。
なんといっても人間性の掘り下げが完璧でしたね。ていうかそれに終始している回でしたね。ぶい。
あこちゃんがめちゃくちゃ完璧に司会をこなしてるうえに、どちゃクソかわいい。天才か。なんで星のツバサ手に入れられないの……。
めちゃくちゃ大事な科白がこれ。
〈まあ、たまに聞き分けのない子もいますが、それはそれでかわいいんですの〉
これはともすれば忘れてしまいそうなものだけど、これはあこちゃんが好きな人間を言っているところだから、非常に重要だ。
んでこの聞き分けのない子っていうは、哲也くんもそうだけど、きららちゃんにもめちゃ当てはまっているのだ!
つまりあこちゃんは、きららちゃんみたいな子がタイプなんだらよ。それは同性愛的な意味ではなく、人間としてということだ。
だってそういう関係になると認識しようのない子供の哲也くんも好きだということは、それはきららちゃんも人間として好きだということだ。
んでもって、この回はかわいいという概念をめちゃくちゃ全面に押してる。
哲也くんはずっとかっこいい動物が好きで、それゆえに番組に迷惑をかけていたわけだけど、キャロラインのかわいさで改心する。
かわいい=強い!
あこちゃんときららちゃんの絡みも、かわいいとしか言いようがない。もう、かわいいofかわいいでした。
ていうか登場人物が作中で何回かわいいって言ってるんだろう。誰か数えなさい。
レインボーエトワールコーデの紹介のときも子供がかわいいーって言ってるでしょ。この回はかわいいがテーマなわけですな。
はい、そんでこの回はあこちゃんの人間性の掘り下げではなく、きららちゃんの掘り下げも行われる。
〈二人っていいな。きららも〉
きららはまったくあことのダブルミューズを諦めていない。
でもそれは、ただ楽しそうだからとかそれだけが理由ではない。
きららはあこと出会った当初からあこのことをかわいいと思ってるし、なぜかめちゃくちゃ好感を持ってる。
たぶんきららちゃんはかわいいものが大好きだから、かわいいあこちゃんも好きなのだろう。
それ以外にもきららは誰かを必要とする理由があって、たとえば公式HPのきららの紹介にはこう書いてある。
〈自身にないオーラを持つエルザにあこがれて、ヴィーナスアークに入学した〉
きららは自身がかわいいければそれでいいみたいな価値観を持ってはいない。
エルザにあこがれたということは、自分のゆるふわな性格に嫌気がさした時期もあるということだ。
それでも自分のゆるふわを曲げなかったということは、自分にはそれしかなかったし、エルザにもそれでパーフェクトを目指せると背中を押してもらったからだ。
でもやっぱり、自分ひとりではなんだかおもしろくない。誰かと一緒がいい。
71話できららが〈エルザさま。置いてかないで〉と切なげに言うシーンがある。
つまり、きららは孤独を抱えているわけだ。だからきららはあこに執着する。
フワフワドリームのミューズを二人で務めるたい。それはおもしろそうだからという理由もあるし、もっとかわいくなるだろうからということもある。でもやっぱり一番の理由はひとりじゃ寂しいからだ。
そしてきららは、あこに会いに行くときにプレゼントを持っていく。
そしてそのプレゼントであるフワフワドリームのドレスはイエロー。54話におけるふわドリのプレゼン対決であこが提案した「イエロー」なのだ!
きららはちゃんとあこの好みを覚えていて、それをデザイナーに作ってもらうように頼んだのである。
もう、あこのこと好きすぎやろ! って感じなのだが、もうその好きすぎる感じがかわいすぎてしょうがない。
それでどちゃクソかわいいステージが終わったあと、きららはあこにダブルミューズをやろうと提案し、あこはしぶしぶ(という体だけどまんざらでもなく)きららを受け入れる。
〈やったー! これからもフワフワドリームを一緒に盛り上げていこー!〉
〈わかりましたから、いい加減離れてくださらない?〉
〈えーなんで、仲良しでしょ、いーじゃーん〉
〈もう♡〉
この絶妙な距離の縮まり方が最高であった。
念押ししておきたいのは、あこときららの関係は同性愛的なものではなく女同士の友情であって、だからこそきららのベッタリ感は不快ではなく、どこか爽やかなものがある。
それはやっぱり、あこの心の広さと、しかしそれでも自分を曲げない信念があるからこそ。
きららはともすれば自己中心的でめんどくさいタイプだけど、あこがそれをうまく受け入れることで、二人は最高の親友になれるのだ。